リミックスコーポレーション更新情報
今年は、トップタイム クラシックカーズ コレクションに自社製クロノグラフムーブメントが搭載され、ブライトリングはさらにフォードのサンダーバードにインスパイアされた全く新しいモデルを追加した。
breitling top time B01
このシリーズは、シボレー コルベット(赤)、フォード サンダーバード(白)、シェルビー コブラ(青)、フォード マスタング(緑)という4つの有名なクラシックカーを、それぞれのカラーリングで表現した時計だ。現在販売されているコルベット、コブラ、マスタングのトップタイムと外観は似ているものの、これらの新モデルは41mm径(42mmから縮小)で、4つともブライトリングのCal.01自動巻きクロノグラフムーブメントを搭載する。スティール製ケースの厚さは13.8mm、ラグからラグまでの長さは50.36mm(この測定値を記載したブライトリングに感謝)、スーパーコピー n級品優良通販店ディスプレイケースバックで100m防水だ。
マスタング、コルベット、サンダーバードの3モデルは、いずれも3つのサブダイヤルを備え、12時間計と4分の1秒クロノグラフ秒針を搭載。シェルビー コブラモデルは、クロノグラフに2つのサブダイヤルを配し、30分積算計を備えている。
breitling top time B01
価格はレザーストラップ仕様が99万円、SSメッシュブレスレットが104万5000円で、この新しいトップタイムは、ファンがブライトリングに求めていたもの(自社製ムーブメントと新たな名車のモチーフ)に的確に応えた結果だと思う。
我々の考え
ナビタイマーほど有名ではないものの、トップタイムは1960年代にブライトリングのベストセラーとなったモデルで、現代の復刻版(自動車であれ、モーターサイクルでもモチーフはなんであれ)は、アメリカのヴィンテージスポーツカーの世界にふさわしい、ハンサムでよくできたクロノグラフだ。
breitling top time B01
サンダーバードの追加と目を引く赤と白のカラーリングにより、ブライトリングはブランドのコアユーザーにダイレクトに語りかけるクロノグラフの成功したシリーズを積極的に拡大している。同様に、全ラインのCal.01ムーブメントへの移行は、ややニッチな魅力にもかかわらず、トップタイムの成功を強調するものだ。
ニッチと言ったのは、この時計自体に豊かな魅力がないということではなく(メジャーブランドの素晴らしいムーブメントを搭載した41mmのSS製クロノグラフとして、当然カッコいい)、コルベットやマスタングのようなクルマ(あるいはその親ブランド)のファン層は、ときに一般的なクルマ好きをはるかに超えた忠誠心を持ったオタク層だからである。
breitling top time B01
『シボレー vs フォード』のような大きな話になるのは避けたいが、時計の文字盤に自動車のロゴを入れることは、そのモデルやブランドのファン層を効果的に取り込むことになる。これをニッチという意味で言った。ブライトリング トップタイムが繋がる特定のカーフリークを無視してまで拡大解釈すると、これらの新作はトップタイムが持つクラシックでカラフルなクロノグラフのバイブスを効果的に表現しながら、ムーブメントの面では望まれたアップグレードを提供する、歓迎すべきクロノグラフ・カルテットだということが分かるのだ。
基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: トップタイム B01(Top Time B01)
型番: AB01766A1A1X1 (サンダーバード・白)、AB01762A1L1X1 (マスタング、グレー)、AB01762A1L1X1 (コルベット・赤)、AB01763A1C1X1 (シェルビー・青)
直径: 41mm
厚み: 13.3mm
ラグtoラグ: 50.36mm
ケース素材: ステンレススティール
文字盤色: 4色 (上記参照)
インデックス: アプライド
夜光: インデックスと針
防水性: 10気圧
ストラップ/ブレスレット: SS製メッシュストラップまたはカラーコーディネートされたカーフスキン製ストラップ
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリング自社製Cal.01 (aka. B01)
機能: 時、分、スモールセコンド、12時間クロノグラフ(4分の1秒クロノグラフ秒針採用)
直径: 30mm
厚み: 7.2mm
パワーリザーブ: 70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動
クロノメーター認証: COSC
追加情報: コラムホイールと垂直クラッチ
価格
価格: レザーストラップ仕様 99万円、SSブレスレット仕様 104万5000円(すべて税込)
ブライトリング プレミエ クロノグラフコレクションが42mmサイズ、B01搭載という形でリフレッシュされた。同コレクションはブライトリングが、1940年代に中核をなしていた実用的なツールウォッチからもう少し華やかなものへとシフトしたことを象徴する、ブライトリングにとって歴史的に重要なコレクションである。そして2021年、40mmサイズのブライトリング プレミエ ヘリテージクロノを発売。このモデルは文字どおり、40mmのケースサイズを持ちながら、モデルレンジのヘリテージ(遺産)を直接的に表現したものだった。その時計は、同ブランドのムーブメント、B09を搭載していた。
Breitling
ヘリテージクロノと今回の42mmのプレミエが、プレミエコレクション全体でデザインコードが融合していることはおわかりいただけるだろう。ではそれは具体的に、どのように表現されているのか? 新しいステンレススティール製のモデルは、バトンマーカーの代わりにアプライドのアラビア数字を、そしてシリンジ型と呼ばれる注射器型の針、新しいインダイヤルのレイアウト、スーパーコピー時計 優良サイトそして“Chronometer Premier”という表記の代わりに、“Chronograph Premier”と6時位置に書かれた新しい文字盤を備えている。なおこの時計は今でもクロノメーター認定を受けている。
そういえばこの時計には、前述した2022年に再設計されて少しスリムになったブライトリングのB01クロノグラフムーブメントを搭載している。約70時間というパワーリザーブに加え、COSC認証も取得しているのが特徴だ。
Breitling
しかしこれらの機械的、および美観的な変更以外にも、プレミエは今回、ブレスレットと新しいダイヤルカラーのセットを初めて公開した。ブラック、ブルー、サーモン、グリーン、クリームの全5種類の新しい文字盤を用意しているのだ。18Kレッドゴールドのモデルもあり、こちらもストラップとブレスレットで展開している。
SS製モデルは、ストラップタイプが110万円、ブレスレットタイプが114万9500円で、18KRGモデルはストラップタイプが257万4000円、ブレスレットタイプが505万4500円(すべて税込)となる。
Breitling
我々の考え
数年前にプレミエ ヘリテージが発売されたとき、私はそれらの実機を長時間扱う機会を得た。ピスタチオグリーン文字盤のバリエーションを覚えているかもしれないが、その年において最も過小評価された時計のひとつだった。簡単にいうと、私はその時計全体のデザイン、そして40mmというサイズ感に引かれていたのだ。B01を継続して搭載した、新しいプレミエが登場したというのを見たとき、40mmが登場したらいいなと静かに思っていたのだ。そしてこの時計は42mmで引き続き販売が継続されることとなったが、ここにはたくさんの魅力が詰まっており、このアップデートは私のなかで、すべてポジティブなものだと捉えている。
Breitling
まずヘリテージから引き継がれた、アプライドのアラビア数字の採用だ。このディテールにより、新モデルにこれまでの歴史的要素が加わり、ブライトリングのほかのカタログとプレミエが差別化されているように感じる。また小さな変化ではあるが、タイポグラフィにもうるさい私にとって、文字盤のテキストが新しい書体になっているところも大変喜ばしい。タイプライタースタイルとセリフのデザインは、“クロノグラフ プレミエ”のヘリテージで見たものだが、より大きく大振りのモデルでも同様に有効であるようだ。
さらに、5色もの新色を取り入れるのは大変なことだが、サーモンをいちばん好きだと最初に宣言しておこう。ブライトリングは過去に、トリプルカレンダークロノグラフを持つダトラ(プレミエコレクションに収められるモデル)のためにサーモンダイヤルを与えており、その時計は私を驚かせた。新しいサーモンカラーに関しても、私を未だにゾクゾクした気持ちにさせているが、それでも私はとてもこの色を気に入っている。またブレスレットのオプションが追加されたことによって、より汎用性の高いアイテムになったとも思う。
Breitling
100万円を超える価格設定を高く感じるかもしれないが、多くの伝統を持つ独立系ブランドであり、さらにCOSC認定のマニュファクチュールキャリバーを搭載している。これらの要素が手に入るということを忘れてはならない。どの色を選んでも、この新しいプレミエ 42mmのデザインは、存在感を放つはずだ。
Breitling
基本情報
ブランド: ブライトリング(Breitling)
モデル名: プレミエ B01 クロノグラフ 42(Premier B01 Chronograph 42mm)
型番: ストラップ仕様/AB0145221B1P1(ブラック)、AB0145171C1P1(ブルー)、AB0145331K1P1(サーモン)、AB0145371L1P1(グリーン)、AB0145211G1P1(クリーム)
ブレスレット仕様/AB0145221B1A1(ブラック)、AB0145171C1A1(ブルー)、AB0145331K1A1(サーモン)、AB0145371L1A1(グリーン)、AB0145211G1A1(クリーム)
18KRG仕様/RB0145371G1P1(ストラップ)、RB0145371G1R1(ブレスレット)
直径: 42mm
厚さ: 13.6mm
ケース素材: ステンレススティールまたは18Kレッドゴールド
文字盤: ブラック、ブルー、サーモン、グリーン、クリーム
インデックス: アラビア数字
夜光: あり
防水性能: 100m
ストラップ/ブレスレット: アリゲーターストラップまたはSS、18KRGブレスレット
Breitling
ムーブメント情報
キャリバー: ブライトリング マニュファクチュール 01
機能: 時・分・秒、日付表示、クロノグラフ
直径: 30mm
厚み: 7.2mm
パワーリザーブ: 約70時間
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万8800振動/時
クロノメーター: あり
価格 & 発売時期
価格: SSストラップ仕様は110万円、SSブレスレット仕様は114万9500円、18Kストラップ仕様は257万4000円、18Kブレスレット仕様は505万4500円(すべて税込)
クォーツ次世代機の代表格、GPS同期の超複雑機構を搭載したアストロン。
1969年12月25日、スイスの時計業界は機械式時計の製造を小休止し、“クォーツ危機”という単語も知らぬまま、クリスマスの宴に興じていた。同じころ、数千km離れた場所でセイコーが世界初のクォーツ腕時計を発表していた。それがセイコー クォーツ アストロン 35SQである。
音叉型に成形されたクォーツ振動子とオープンステップモーターにより、月差±5秒の精度を実現したこのクリスマスプレゼントは、世界を一変させることとなった。程なくしてセイコーは、この新しい時計に関する多くの特許を公開し、クォーツ技術を急速に普及させることになった。それは革命であり、立場によっては危機を引き起こした。
Seiko Quartz Astron
初代セイコー クォーツ アストロン35SQ。
セイコーとクォーツは、1970年代から80年代にかけてのスイス機械式時計産業の衰退の要因であったと、今となっては振り返ることができよう。しかし、スイスの機械式時計産業が大きく立ち直った今、日本のかつてのゲームチェンジャーを敵視する必要はない。
そして、セイコーは、“非機械式”時計に関しても、スーパーコピー時計革新的な取り組みの歩みを止めていない。しかし、それはすべてアストロンから始まったのだ。今日、我々が見ているのは、ヴィンテージの前身であるアストロンとは名前以外に共通点がほとんどない、現代のセイコー アストロンだ。略史的なプロローグは、あくまでプロローグに過ぎない。
Astron
アストロン ソーラー SSH107 (日本国内ではSBXC107)チタニウム
現代のアストロンは、セイコーのカタログのなかで変り種の顔も持ちつつも、ある面では現代の革命ともいえる存在だ。変わり種と呼んだのは、シャープなエッジを有するケースデザイン、モダンすぎるダイヤルレイアウトなど、審美面でセクシーとは捉えがたいため、幅広いマーケットに受け入れられることはなかったからだ。しかし、このモデルは、人工衛星(サテライト!)と同期する画期的なモデルであり、スマートウォッチに限りなく近い、自立型の時計だ。実際、セイコー アストロンは、1日中手首に携帯電話をつけることに興味がない人向けのスマートウォッチの代替品だともいえよう。
というのも、アストロンは非常に多くの機能を備えているからだ。その複雑な機能は多岐にわたるので、次に列挙したい。時、分、秒、日付、曜日、GPSソーラー、永久カレンダー、デュアルタイム表示、GPS同期時刻、タイムゾーン調整である。2012年に発売された現代版アストロンは、セイコーによれば、GPS衛星信号受信による時刻同期とタイムゾーン調整機能を備えた世界初の量産型腕時計だいうことだ。セイコーは、その世界初の称号をアストロンのために用意したということになる。
Astron 7x
2012年に発売されたセイコー アストロン7xシリーズにはGPS衛星同期機能が搭載された。
通常、私は複雑機構というと、文字どおり複雑なため、自分にとってどれだけ複雑なのかということを考える。アストロンの場合、(ユーザビリティ面で)複雑な時計であると同時に、多くの情報を提供しながらも非常にシンプルな時計であるともいえる。
実際、巻き上げや時刻合わせをする時間がない友人にもすすめられるかもしれない。その友人というのも、見当がつくだろう。初めての機械式時計をどれにしようか相談してくる人たちのことだ。もしかしたら、プレゼントとして贈ることもあるかもしれない。ある日、あなたは「時計が壊れた…動かないんだ」というメールを受け取ったとしよう。そして、すぐに巻き上げ不足だと気づく。あるいは、サマータイムに切り替わったときに…まぁ、言いたいことはわかるだろう。
アストロンを受け取って箱を開けると、不思議なことが起こった。太陽光がダイヤルに降り注ぎ、針があらゆる方向に動き始め、最終的に正しい時刻、曜日、日付に着地したのだ。文字どおり、何もしなくていい。最初は“魔術”と思ったが、「そうだった、人工衛星と同期したんだ」と思い直したほどだ。
Astron
そう、複数の人工衛星がこの時計と通信し、常に秒単位で正確な時刻を刻んでいるのだ。具体的に解説すると、この時計に送信されるGPS信号は、1000年に1秒の誤差しか生じない原子時計から発信されている。そのため、初代アストロンの月差±5秒が機械式時計の精度に感じられるほどだ。
アストロンは一見するとクロノグラフのようだが、技術的には計測機能はないし、この時計でそのようなことをやってみようとも思わないだろう。ダイヤルは無数の機能を表示するために用意されている。外側のミニッツトラックは、セイコー独自のルミブライトを塗布したアプライドインデックスが配置されていて、針と見事に調和している。3時位置の曜日表示(内側に24時間表示のさらに小さなインダイヤル)、6時位置の第2タイムゾーン表示、9時位置の機能・パワーリザーブ表示と、計4つのインダイヤルを備えている。
忘れてはならないのが、デイト表示機能だ。何日かわからないのでは、何のための複雑機構だろう? それは、誰もが気に入る場所にある。ダイヤルの4時30分位置だ。さらにその先には、UTCタイムゾーンを表示するベゼルが取り付けられている。
この時計はクォーツ式であり、ソーラー発電し、GPS機能を備えている。アンチ機械式時計でありながら、スマートウォッチに挑戦もしている。私はまだ、スマートウォッチの魅力に取り憑かれたことがない。私は完全なアナログ人間だ。この時計もアナログ表示だ。その性能は私の旧世界の感性に馴染んだからこそ、こうしてレビューしてみる気になったといえる。
ア・ウィーク・オン・ザ・リスト
Astron
この軽くてチタン製のハイテク製品とともに1週間を過ごしたのは、時計を操作する必要がほとんどなかったため、とても楽だった。複雑機構を搭載したこの時計は、自分で設定するのではなく、楽しむためにあるのだ。この時計の体験でより興味深かったのは、衛星GPS信号受信時の挙動を目の当たりにしたことだ。
私がこの時計を自動巻きや手巻き式の時計の技術的な偉業と同列に見なすのは、目に見えないパワーが手首に伝わってくるからだ。スタートレック的でありながら、時計学的でもあるからである。
Astron
私のアストロンに対する認識は、47mmの巨大なものであり、その大きさは技術的な必要悪である、というものだった。セイコーが42mmモデルを発表したとき、このブランドは私の心を捉えた。ブレスレットが一体化されているため、手首に占める面積は大きくなるが、アストロンは日常使いにピッタリだ。
この時計の難点は、そのルックスだ。この時計としばらく過ごした後、セイコーはこのモデル専門の、まったく別のデザイン部門を持っているのだろうかと、不思議に思わずにいられなくなった。セイコーの別ラインには、セイコー プロスペックスダイバーズやアルピニストのようなヘリテージにインスピレーションを得た作品が並ぶ。その一方で、このアグレッシブで未来的な腕時計は、ダイヤルレイアウトから“私はテクノロジーだ! テクノロジー史上主義万歳!”と主張している。
Astron
アストロン ソーラー SSH107 (日本国内ではSBXC107)チタニウム
それがわかるからこそ、私は審美面での欠点に目を瞑ることができる。スーツにもカジュアルにも合わせてみたが、決して違和感はなかった(スーツには無理があるかもしれないが)。
アストロンでいちばん気に入ったのは、その精度の高さだ。私たちはここに座って、COSCやMETASについて青筋を立てて議論している。この時計はGPS同期だ。それも原子時計の。その事実は、ほかのすべてを吹き飛ばしてしまう。だからといって、私は今でも自動巻き時計を愛していないわけではない。むしろ逆である。でも、だからといって、この時計を愛せないわけではない。
競合モデル
シチズン サテライト ウェーブGPS スーパーチタニウム
Citizen Satellite
我々は、セイコーとシチズンの時計を比較検討することがよくある。そんななか、シチズンからアストロンと同じようなアグレッシブなスタイルのGPS電波時計が登場した。シチズンの時計は、エコドライブムーブメントを搭載し、27都市(40タイムゾーン)のワールドタイマー、クロノグラフ、デュアルタイムゾーン、UTC表示、永久カレンダー、サマータイム表示、パワーリザーブ表示、ライトレベル表示など複雑な機能を備えている。価格もセイコーより若干手頃な25万3000円である(国内生産終了品)。
ブライトリング エマージェンシー
Breitling Emergency
価格面では対極に位置するブライトリングは、アストロンを購入する層の比較候補に挙がるブランドというよりは、“史上初"と新しいテクノロジーの導入への飽くなき好奇心にかけては決して引けを取らないメーカーだ。エマージェンシーは、緊急時にどこからでも助けを呼ぶことができる本格的な2周波救難信号を搭載した世界初の腕時計である(救難にはかなりの費用がかかるため、この機能はオモチャではない)。195万円以上のブライトリングは、まったく別の種類の時計であることだけは間違いない。
腕時計といえば、スマートウォッチも外せない。Apple Watchは、その無限の機能性から、このリストの一角を占めるにふさわしい。Apple Watchは、基本的にスマートフォンの拡張機能、つまり地球上のもっとも有用なテクノロジーの拡張機能である。その気になれば、Apple Watchは最も複雑でパワフルな腕時計になり得る。難点は、ソフトウェア次第ということになるため、アストロンのように長期間の使用には耐えないことだ。しかし、これを競合に挙げないわけにはいかないだろう。
終わりに
Astron
セイコー クォーツ アストロンが、スイス機械式時計業界を揺るがしたクォーツ危機のきっかけになったとすれば、スマートテクノロジーがすべての時計を飲み込もうとしている現在、新生アストロンは機械式時計の最大の味方になるかもしれないと私は考えている。
アストロンは、セイコーのなかで最もセクシーな時計ではないかもしれない。それどころか、セイコーのなかですら最高にセクシーとは言い難い。しかし、最も正確で、最も技術的競争力のある時計である。結局のところ、時計がどれだけ進歩したかを証明する存在なのである。
セイコー アストロン ソーラー チタン:ケース、チタン製、100m防水、42.7mm×12.2mm。パーペチュアルデイ&デイトカレンダー付き。ムーブメント、セイコー自社製キャリバー5X33、GPSソーラー、電波受信表示機能、パワーセーブ機能、ローカルタイムからホームタイムへの転送機能付き。無反射コーティングサファイアクリスタル風防。プッシュボタン式クラスプ。価格は28万6000円(税込)
テイラー・スウィフト(Taylor Swift)の責任は重い。彼女の『THE ERAS TOUR』(ライブと映画館)のチケット販売だけでアメリカ経済を単独で支え、アメリカ中の若い女の子たちにNFLフットボールにチャンネルを合わせさせ、そして今、ウォッチネックレスというトレンドを確固たるものにさせた。
スーパーコピー時計今夜の第66回グラミー賞授賞式にて、スウィフトはロレイン・シュワルツ(Lorraine Schwartz)によるカスタムブラックダイヤモンドのウォッチチョーカーをつけているのが目撃された。私は、ヴィンテージウォッチのエキスパートであるHODINKEEの同僚たちにグループメッセージを送った。私たちが最初に考えたのは、カルティエのリダイヤルだった。結果これはアール・デコ調のコンコルドで、ベゼルにはアラビア数字とダイヤモンドがあしらわれている。私たちのカルティエの夢は打ち砕かれたが、テイラー・スウィフトが公の場で腕時計をしたことは事実だ。
注目すべき点は、スウィフトがレッドカーペットを歩いているあいだ、時計が真夜中に設定されているように見えたことだ。これは間違いなく、グラミー賞にノミネートされたアルバム“Midnights”を示唆している。
今夜登場した時計オンネックのトレンドは、特段目新しいものではないが、最盛期を迎えたようだ。リアーナ(Rihanna)は昨年、パリで開催されたファレル(Pharrell)初のルイ・ヴィトンのメンズウェアショーにて、バゲットをセットしたジェイコブのブリリアント フライングトゥールビヨンを首に巻いて出席した。さらにエマ・チェンバレン(Emma Chamberlain)はカルティエ ベニュワールをレザーストラップでつけてチョーカーとして身に着けていた。また少し関連するが、ジュリア・フォックス(Julia Fox)は全身に時計をしていた。
コンコルド ロレイン・シュワルツ ウォッチチョーカーにクローズアップ。Photo: Getty images
リアーナのようにトレンドを起こすことは誰にもできないが、スウィフトの力はこのトレンドを別の成層圏に押し上げた。つまり、世界中のスイフティがこれに追随する可能性が高いということだ。私はこのトレンドには断固として中立の立場を貫くが、超有名な女性たちがウォッチチョーカーを身につけていることの紛れもないクールな点は、それが私たちの趣味を時代精神に持ち込み、女性たちを話題の一部にしていることだ。
ピアジェのポロが復活を果たした。新作は、ピアジェが現代的なスポーツウォッチとして2016年に発表したモダンなポロではなく、後に1980年代を象徴する時計となった、1979年発表のオリジナルのスポーツシックなポロだ。
piaget polo79 review
これは初代ポロをアップデートしたピアジェ ポロ 79だ。ロレックススーパーコピー38mm径のイエローゴールド無垢で、ブレスレットとケースがシームレスに組み込まれている。ケース、ブレスレット、文字盤に至るまで、ポリッシュ仕上げのゴールドゴドロン装飾(水平のライン)がサテン仕上げのゴールドに溶け込んでおり、ポロの特徴的な美しさが表れている。イヴ・ピアジェ(Yves Piaget)の“ブレスレットウォッチ”というアイデアが現代によみがえったのだ。オリジナルのポロを忠実にアップデートしたポロ 79はまさに、私たちがピアジェに求めていたヘリテージインスパイアのモデルである。
ポロ 79は、ケース、ブレスレット、文字盤、針に200g近い18KYGを使用している。38mm径と7.35mm厚というサイズは、オリジナルのポロよりも大きく、太く、エレガントさに欠ける。しかしゴールドを成形するために費やした作業と職人技はすぐにわかる。フィット感と仕上げのよさは他の追随を許さない。サテン仕上げを施したゴールドブレスレットはシャープかつ繊細で、ブレスレットのエッジに施されたポリッシュ仕上げのゴドロン装飾や面取りとのコントラストが美しい。とても印象的なジュエリーである。ブレスレットはデプロワイヤントクラスプに向かって細くなっており、ゴドロン装飾やリンクのパターンを邪魔しないよう完全に隠されている。
piaget polo79 wrist shot
ポロ 79の最も重要なアップデートはムーブメントだ。クォーツではなく、代わりに2.35mm厚の自動巻きマイクロローターを取り入れた、ピアジェの超薄型Cal.1200P1を搭載している。ピアジェは、ポロ 79でエレガントなブレスレットウォッチと超薄型時計という、時計に対する最も重要なふたつの要素をひとつのパッケージに統合した。
piaget polo79
文字盤はほかのポロの延長線上にあるようなシンプルなもので、サテン仕上げのゴールドとポリッシュ仕上げのゴドロン装飾が、フラットなクリスタルの下に配置されている。12時位置には、“PIAGET”の文字をブランドの伝統的なフォントでプリント。オリジナルと同様、ポロ 79にはサテン仕上げのゴールド製2針があるのみで、秒針はない。
ピアジェ ポロ 79の希望小売価格は1060万円(税込予価)である。
我々の考え
piaget polo79 watch
私はオリジナルのポロを愛していると公言してきたが (私のコレクターズガイドはこちら)、ポロ 79はこのレガシーにふさわしいものである。1979年、ピアジェはオリジナルのポロ Ref.7661(34mm)とRef.761(27mm)を発表しており、両モデルともにメゾンの新しい極薄クォーツCal.7Pを搭載している。これらの時計は70年代を代表するスポーツウォッチからインスピレーションを得ており、それはピアジェ独自のエレガントで豪奢なものであった。
piaget polo79
オリジナルポロは金無垢で薄く、スイス全土で最も恐ろしい6文字の単語(quartz)であった。ピアジェが2016年に発表したモダンなポロにも活躍の場があるが、それはポロではない。80年代のラグジュアリーウォッチを象徴するポロのエスプリと、臆面もない過剰さが失われている。
piaget polo79
ピアジェはポロ 79でその魔法の一部を取り戻した。多くの人がオリジナルポロの復刻を望んでいた、あるいは少なくとも求めていたものだ。ポロ 79はオリジナルポロに似ているかもしれないが、腕につけるとまったく違う体験ができる。初代のフルサイズのポロよりも4mm大きく、厚くて重さがある。これは絶対的なYGの重厚感によるものだ。オリジナルポロほどエレガントではなく、もっと豪華なのだ。実際に見てみると、その輝きは素晴らしい。
piaget polo79 caliber 1200p
piaget polo79 caliber 1200p
ある意味で、ポロ 79は“常にそうあるべきだったがいままでなかった”ポロである。コレクターズガイドでも記載したように、ピアジェは自動巻きポロをいくつか製造したが、それは今日のピアジェのコレクターからしたら真の宝である。それはピアジェの金細工技術と、超薄型時計という製造技術の究極の融合だった。今、その融合はより大きな規模で実現された。
piaget polo79 bracelet
大きいサイズのポロ 79は、私の細い手首のために合わせてつくられた時計ではない。いくつかの写真を見てもらえればわかると思うが、ガッシリとした手首につけても艶っぽく見えるし、それをつけこなす人たちにちょっとした嫉妬を感じた。ブレスレットのサイズが合わなかったため、もしかしたらよりよいフィット感が得られたのかもしれないが、重量がありゴールドカフスのように装着できる。最高の意味で仰々しく、派手だ。時計を手に取るたびに手にずっしりとした重みを感じて、笑わずにはいられなかった。ブレスレットはケースよりも少し薄く、美しいヴィンテージブレスレットのように手首に垂れることもない。とはいえ、ゴドロン装飾と比較的短いリンクの明瞭さが、快適なつけ心地のよさを生み出している。
piaget polo79
初代ポロが画期的だったのは、誰にとっても同じデザインだったことだ。ピアジェは大きいサイズと小さいサイズ、ラウンドとスクエアの両方のバージョンを提供していた。広告では、“彼または彼女のための究極のスポーツウォッチ”とうたわれていた。
ピアジェがこの38mmバージョンと一緒に、32mmのミドルサイズのポロをリリースするのを見てみたかった。また、ポロは時計のブレスレットではなくブレスレットの時計であるというイヴ・ピアジェの考えを実現した、ケースとブレスレットが完全に一体化したラウンド型よりも、ヴィンテージのスクエアポロのほうが好きだ。ラウンドシェイプのほうがよく知られているかもしれないが、80年代はスクエアポロのほうがはるかに人気があった。ラウンドポロほどの商業的魅力がなくとも、スクエアポロが登場することを願っている人は、私を含め多く存在するだろう。
piaget polo79 dial
ピアジェに限らず、どのブランドもこのリリースを超える2024年モデルを出すのは難しいかもしれない。ポロ 79は、2024年にポロがどのような存在になり得るかを模索する始まりに過ぎないことを願っている。ピアジェは80年代を通じて、ストーンダイヤル、ダイヤモンド、その他のケース素材など、あらゆるカスタマイズオプションのポロを提供してきた。80年代にポロが文化的に大きな注目を浴びたように、今日、同じような瞬間を迎えたのだと感じる。
piaget polo79 watch
自身の手首で着用した。
より広い意味では、ポロ 79はピアジェがその豊かな時計製造の伝統を、現代のコレクションに継承し続けるための、より協調的な努力を表していると望む。ピアジェは時計とは何かというほかに類を見ない唯一無二の視点を持っており、この視点は失われるべきではない。
piaget polo79 pocket
ポロ 79をガッシリとした手首で着用。
1060万円(税込予価)というポロ 79の価格は、少なくとも抽象的なものとしては不快ではない。大量のゴールドから成る時計だ。ゴールドケースとブレスレットは美しく仕上げられ、約200gもある。問題があるとすれば、競合他社とのクロス販売(購入検討している商品のほかに、ほかの商品も同時に買ってもらうマーケティング手法)を始めるときだ。1060万円(税込予価)もあれば、ほとんどのブランドにダメージを与えることができる。ただし既存のポロとは異なり、ポロ 79は市場に真の競争相手がいない。ポロはそれ自体が独自の価値を持っているのだ。ポロが復活してうれしく思う。
piaget polo79
ピアジェ ポロ 79。イエローゴールドケース、38mm径×7.35mm厚、50m防水。自動巻きのCal.1200P1搭載、厚さ2.35mm、2万1600振動/時、約44時間パワーリザーブ、マイクロローター駆動。希望小売価格は1060万円(税込予価)。限定モデルではないが、限定生産となる。
デジタル空間はすべての人の物語を支配する。私たちの多くは自らそれを受け入れている。情報への無制限なアクセスと、他人の無限のアイデアによって、私たちは共同体感覚を得ることができるからだ。画面の向こう側で固い絆が結ばれているのだ。別にそれを非難するつもりはない。私自身、オンラインコミュニティで積極的に活動し、スーパーコピー代引き参加しているのだから。私はインターネットがきっかけでこの趣味に関わるようになった。曖昧なことを学び、廃刊になったファッション雑誌のバックナンバーをデジタルアーカイブでスクロールし、新しい友人を作り、インターネット上で最高の生活を享受している。
Porte Saint-Martin monument in Paris
しかし私たちの多くは物理的なコミュニティの感覚を切望している。だからこそ、Watches & Wondersのような見本市や、ファッションウィークのような業界イベントは、それぞれの業界内のコミュニティの結束を確固たるものにするために必要不可欠なのだ。毎年、あるいは季節ごとの出合いが、時代を動かしていると言っていい。私は時計とファッションの両分野において、人と人とのつながりを切望している。ファッションショーを見ていると、純粋にアドレナリンが出てくる。それは目眩がするほどスリリングだ。パレクスポの見本市会場で、インターネット上の友人たちが一堂に会し、最も好きなものについて語り合う様子がオーバーラップするようだ。満足感を得るためには実物を見て、アイデアを共有し、対話する必要があるのだ。
Traffic outside a busy Paris street corner. The front entrance of the building reads "MABROUK"
今日デジタル文化は私たちの消費行動にも影響を与えている。しかし生地の重さや質感を感じたり、ブレスレットのクラスプをパチンと閉めたりする触感は、ほかでは味わえない。フリーマーケットやヴィンテージショップ、アンティークジュエリーショップをぶらぶら歩くことほど私の好きなことはない。美味しく触覚的な消費なのだ。実際に何かを買う必要はなく、物色し、豊富な質感や色、雰囲気を味わうことがすべてなのだ。
時計が好きでもファッションが好きでも、あるいはその両方が好きでも、コミュニティと消費へのアプローチには明らかに重なる部分がある。もちろん違いもあるが、ファッションを軽薄なものと一蹴するのは短絡的過ぎる。ファッションはポップカルチャーのほぼすべての領域で影響力を持つからだ。私が思うに、時計界はファッション界が取り入れたより現代的なアプローチのいくつかを拝借することができるはずだ。時計は時代の流れのなかでより大きな役割を担うべきだと信じたいし、時計も同じように影響力を持つべきだ。
収集とは、さまざまな角度からアプローチできる。パリでスタイルやデザインに対する先天的な感性を持つ人たちと話すことによって、より広い時計コミュニティにはそのような人たちが必要だという自分の信念を再確認することができた。時計収集に重要性の序列など存在しない。技術面だろうがデザインだろうが、同じ土俵で評価されるべきなのだ。また、いずれかに厳密に区分けする必要もなく、その中間と位置付けたり、技術性と審美性のいずれも 高く評価する意見があってもいい。
最終的に人々は結束して、このデジタル化の進んだ時代に私たちの愛するアナログの趣味を守ることが大切なのだ。
メンズ、レディスの2型で展開し、どちらもオリジナルカクテルの美しいグラデーションカラーをイメージした美麗なダイヤルを備える。
セイコー プレザージュとSTAR BARによるコラボレーションがスタートしたのは2017年のこと。それからセイコーは毎年欠かさず、オリジナルカクテルという切り口からコラボモデルを発表している。パテックフィリップスーパーコピーSTAR BARは銀座一丁目にあるバーで、2008年にバーテンダーとして初めて“現代の名工”(厚生労働省が定める卓越した技能者表彰制度)を受章した岸 久氏が運営している。
日本の伝統工芸と現代のテクノロジーが融合した製品を展開するプレザージュと、現代の名工である岸氏、両者の親和性が高いことからこのコラボレーションが誕生した。
2024年のモデルは、岸氏が考案したオリジナルカクテル、Purple SunsetをイメージしたSARY239(メンズ)と、同じくオリジナルカクテルのPinky TwilightをイメージしたSRRW002(レディス)の2本が登場。ネイビーからパープル、またピンクからイエローのグラデーションを持つダイヤルはそれぞれ、東京の夕暮れの空からインスピレーションを得て考案されたという。
文字盤のほかに2モデルが異なる点として、SARY239はステンレススティール製ケースに約41時間パワーリザーブを持つCal.4R35を搭載し、裏蓋はシースルーバックとなっている。一方、SRRW002はSSにピンクゴールドめっきを施し、内部には約40時間パワーリザーブを持つCal.2R05を搭載。裏返すとソリッドバックが現れる。限定本数も異なり、SARY239は世界限定9000本(うち国内は500本)、SRRW002は世界限定5000本(うち国内は300本)となっている。
ファースト・インプレッション
2017年に登場したファーストモデル。すでに完売済みだ。
毎年このモデルが発売されるのを楽しみにしている自分がいる。個人的には2017年のファーストモデルが一番好みだけど、次点で好きなのがこの2024年モデルだ。言うまでもなくグラデーションダイヤルが好きなのだが(ファーストモデルのブルーダイヤルは中央から外側に向かってグラデーションがかっている)、ほかの多くのグラデーションとは異なり、本作は波打ちパターンをした上で、色が滑らかに移り変わっているのだ。あえて時計好きの人が喜びそうな表現を使うと、コート・ド・ジュネーブに色が乗っているとでも言うべきか。そんな風には見えない?
もちろん、実機で見てみないとどのような様相なのか、言い切れない部分があるので、もし手に取れる機会があったら感想とともに記事を更新しよう。
またセイコー プレザージュがこの波打ちパターンを使用しているのを初めて見たので(少なくとも私は)、ぜひブランドには同パターンを今後も活用してもらいたい。そして高級時計好きの層にも響くことを願っている。
基本情報
ブランド: セイコー プレザージュ(Seiko Presage)
モデル名: カクテルタイム STAR BAR限定モデル(Cocktail Time STAR BAR Limited Edition)
型番: SARY239(メンズ)、SRRW002(レディス)
直径: 40.5mm(SARY239)、30.3mm(SRRW002)
厚さ: 11.8mm(SARY239)、10.9mm(SRRW002)
ケース素材: ステンレススティール(SARY239)、ステンレススティールにピンクゴールド色めっき(SRRW002)
文字盤: ネイビー&パープルグラデーション(SARY239)、ピンク&イエローグラデーション(SRRW002)
インデックス: くさび形
夜光: なし
防水性能: 日常生活用強化防水(5気圧防水)
ストラップ/ブレスレット: カーフストラップ、三つ折れ式クラスプ
ムーブメント情報
キャリバー: 4R35(SARY239)、2R05(SRRW002)
機能: 時・分・センターセコンド、日付表示
パワーリザーブ: 約41時間(SARY239)、約40時間(SRRW002)
巻き上げ方式: 自動巻き
振動数: 2万1600振動/時
石数: 23(SARY239)、21(SRRW002)
クロノメーター: なし
価格 & 発売時期
価格: SARY239は7万1500円、SRRW002は7万3700円(ともに税込)
発売時期: 2月9日(金)発売予定
限定: あり、SARY239は世界限定9000本(うち国内500本)、SRRW002は世界限定5000本(うち国内300本)
パテックフィリップ スーパーコピーにとって“消滅”の日である。歴史上、(2024年度の)値上げと生産終了(または“消滅”)の両方を、正規販売店に共有してきた日なのだ。しかし多くのパテック愛好家(または愛好家を目指している人)にとって、2月1日は、どのモデルが突然ウェブサイトから消えるのかによって、夢と希望が打ち砕かれる日となる。
今年はWatches & Wondersの開催が、実質的に昨年より1カ月遅いため、今年の発表は早いように感じるかもしれない。つまりブランドが再び空いたカタログを埋めるまで、まだ時間がかかるということだが、これは以前から同じことだ。そして今年もパテックはスポーツモデルに焦点を当て、ストラップとブレスレットの組み合わせの冗長性を排除したようだ。つまり私が特に気に入っている1本が(私だけではないと思うが)壊滅的な打撃を受けたのだ。さようなら、ステンレススティール製のアクアノート トラベルタイム Ref.5164A。13年近く市場にいたが、君はこの世界にはもったいない存在だった。
5164Aは2011年にバーゼルで発表され、我らがベン・クライマーが“これまでで最もクールなアクアノートと言っても過言ではない”と評したモデルだ。複雑機構であるトラベルタイムのプッシャーは、タイムゾーンをすばやく変更する最もエレガントな方法だといつも感じているため、ここ数年、私の“普段使いの聖杯”ナンバーワンになっている。ローズゴールドの5164Rはまだラインナップにあるが、私はSSで目立たないようにするほうが好きだ。とにかく、私の悲しみはこれくらいにして、残りのディスコンモデルに移ろう。
Patek 5980R
これが、2024年にパテック フィリップが生産中止する時計の全リストである。
アクアノート トラベルタイム 5164A
アクアノート・ルーチェ・ハイジュエリー Ref.5062/450R
ノーチラス・クロノグラフ、ブレスレットモデル Ref.5980/1R
ノーチラス・プチコンプリケーション・ローズゴールド(Ref.5712R)とホワイトゴールド(Ref.5712G)、ストラップモデル
グランド・コンプリケーション・永久カレンダー(彫金入り) Ref.5160G
年次カレンダー&ムーンフェイズ、ホワイトゴールド(Ref.5396G)とローズゴールド(Ref.5396R)
ワールドタイム、ハンドギヨシェダイヤル Ref.5230P
カラトラバ・パイロット・トラベルタイム 37.5mm、ローズゴールド(Ref.7234R)とホワイトゴールド(Ref.7234G)
これらの生産終了に加えて、パテックは今年、全モデルで平均7%弱の値上げを行った。私の簡単な集計から唯一外れたのは、Ref.5930P ワールドタイム・フライバック・クロノグラフで、8.3%上昇したが平均的な値からそれほど離れてはいない。来たる3月が始まる前に時計を買ったほうがいいということを示している。もっと高くつくかもしれないし、最悪の場合、存在していないかもしれないからだ。
ブルックリンで開催されたバンドのアニバーサリーライブで友人に会い、シャツの上から汗をかいて、キーボードの上で逆立ちするのに最適な時計を見てきた。
放課後はたいてい、ロレックススーパーコピーn級品通りにある親友の家に行ってFuse TVやミュージックビデオを見たり、ザ・スターティング・ライン、フォール・アウト・ボーイ、ジミー・イート・ワールド、サムシング・コーポレイト、アンダーオースといった数え切れないほどのお気に入りの曲のリリックを覚えていた。初めて買ったエレキギターがストラトキャスターではなくレスポールだったのには理由がある。そしてワープド・ツアー 2005のコンピレーションアルバムが私の人生を変えたのだが、結局ワープド・ツアーに行くことは叶わなかった。そのジャンルと時代のライブ音楽を初めて味わったのは、モーション・シティ・サウンドトラックだった。
モーション・シティ・サウンドトラックは20年以上前から、ブルックリンでのショーを満員にしてきた。
ウィスコンシン州グリーンベイで耳にした音楽のほとんどは、カントリーミュージックとカジノツアー中の古いロックバンド(スリー・ドッグ・ナイトは基本的にウィスコンシン州の住民だと思うし、ムーディー・ブルースのコンサートでは20歳差で私が最年少だったと思う)、そして幸運にもジョン・メイヤーの“Heavier Things”ツアーが訪れていた。しかしモーション・シティ・サウンドトラックは2回も聴けた。私はオール・アメリカン・リジェクツが好きだったが、彼らのライブに行ったのはオープニングアクトのMCS(モーション・シティ・サウンドトラック)が目当てだった。エネルギーに歌詞、彼らにはすべてがあった。今でもそうだ。
リードボーカルで作詞家のジャスティン・ピエール。
キーボードはジェシィ・マック・ジョンソン。
雨が降る今週火曜の夜、モーション・シティ・サウンドトラックはブルックリンのワルシャワにて、デビューアルバム『I Am the Movie』の20周年記念公演を行い、満員の観客の前で演奏をした。これはどのバンドにとっても驚異的な人気であり、彼らのファンもお祝いに駆けつけた。そして、時計の世界がいかに狭いかを証明するかのように、私は幸運にもバンドのキーボーディストであるジェシィ・マック・ジョンソンと友達になれた。ジョンソンは過去にHODINKEEラジオのゲストとして登場し、コール・ペニントンは少し前にFour + Oneで彼の紹介もしている。それからしばらく経ったある夜、コールがビールとハンバーガーを食べながら紹介してくれたのだ。やがて私たちは友達になり、今では彼がツアー中でないときは街の交流会で会ったり、一緒に遊んだりしている。
ジョンソンは、私にライブのための撮影パスとバックステージパスの両方を用意してくれ、ライブのあと、私たちは皆で座って音楽、ギア、時計について話した(彼らの友人のひとりは、“これまでで最もマニアックなトーク”と呼んでいた)。私がカメラを手にして最初に撮影したもののひとつがコンサートだった。だからそのスキルを思い出し、音楽と時計を織り交ぜた撮影をした。
ジョンソンといえば、チューダー サブマリーナーをこよなく愛しているが、彼はセットでの衝撃、打痕、傷、汗に耐えられるものが欲しいと言っていた。ああ、それと彼が毎晩モーグのMG-1キーボードの上でやっている“モーグスタンド”(キーボードの上で逆立ちするアクション。MCSのジョンソンが広めたとされる)にも耐えられるもの。それらに耐えられる最高の時計とは何だろう?
モーグスタンドだ!
時計が見える。もっと近づいてみよう。
なるほど、ロレックスのように見えるが、ステージの証明だとわかりにくい。もっと近づいてみよう。
合っていた!
ジョンソンはロレックスの“スターバックス”サブマリーナー、Ref.126610LVを着用していた。半年前に担当の正規ディーラーから電話があったとき、彼は本当にこれをつけるのかと聞かれたそうだ。彼はつけると約束し、最近、ディーラーに傷だらけのスターバックスの写真を送ったと言っていた。おまけに時計をしないほとんどの人はグリーンサブの存在を知らないため、偽物だと思われてしまう可能性が高いという。
ザック・コントワのレスポール。
バンドのツアーギタリストであるザック・コントワも時計好きだということを、ライブのあとに知った。彼の手首には信頼できるハミルトン カーキ フィールドがあったが、写真を撮ることはできなかった。たぶん、次は撮れると思う。もしニューヨークの近郊にいる方なら、バンドは今夜(1月11日)ニュージャージー州アズベリーパークにあるザ・ストーン・ポニーで演奏する。その後ボストン、バッファロー、トロントに向かい、ツアーを締めくくる。
米国を拠点とするeBayセラーが、翡翠の象のペンダント、エルジンの懐中時計3点セット、その他多くの小物と一緒に、ロレックスのサブマリーナー(Ref.5512)をこっそりと出品した。4本のラインが入ったギルトダイヤル、美しいパティーナ、リベットで留められたブレスレットは、どんなコレクターにもよろこばれる。しかし、これは普通のヴィンテージサブではないかもしれない。裏蓋には“SEALAB-13”と刻印されているこの象徴的なダイバーズウォッチは、人類が海の底で生きようとした、最も有名で野心的な試みのひとつと結びついている可能性がある。
1960年代半ばから後半にかけて、人々の関心は米ソの宇宙開発計画に向けられていたが、米海軍は“マン・イン・ザ・シー”というSEALAB(シーラブ)スーパーコピー 代引き計画(米海軍による海底居住実験計画)の名の下に、同じように困難で異質な環境に人間を送り込んだ。宇宙飛行士たちが天空の高台を支配するために戦っていた頃、海軍は海底を次のフロンティアとして捉えていた。波の下に本当の意味で足場を築く唯一の方法は、人間が居住地や作業場、そしてもちろん防衛の目的で長期間そこに住めるようにする目的だった。なにしろ冷戦の真っ只中だったのだ。しかし、比較的浅い水深であっても、水中での生活には複雑さと危険が伴う。
1969年、カリフォルニア沖の水深100ファゾムス(約620フィート、約189m)で活動したシーラボIIIのイメージ図。
ジャック=イヴ・クストー(Jacques-Yves Cousteau)はすでに、彼の個人事業であるコンシェルフで海中生活をしており、米海軍は彼にSEALAB生息地の開発について相談した。一方、海軍医師であるジョージ・F・ボンド(George F. Bond)大尉は、最初にヤギ、次にボランティアのダイバーで模擬的に、さまざまな深度で異なる混合ガスの呼吸実験を開始した。酸素は深さが増すと有毒になり、窒素は麻薬になる。したがってこれらのリスクを低減するために、両者の大部分が不活性ガスであるヘリウムに置き換えられている。それでも減圧症、別名“潜水病”の可能性を減らすために、海面気圧に戻すための新しい減圧プロトコルを開発する必要があった。居住環境と呼吸ガスを整えたSEALAB Iは、1964年7月、バミューダ沖の192フィート(約58m)の海水下、加圧された質素な生息地でスタートした。熱帯性暴風雨のため、予定していた3週間のプロジェクトは11日後に中止されたが、4人のダイバーは狭い住居で生活し、毎日探検のダイビングに出かけ、ミッションの終わりには減圧され無傷で帰還したためプロジェクト全体としては成功を収めた。
集合写真でポーズをとるSEALAB IIのクルーたち。下段の左から2番目に、マーキュリーの宇宙飛行士であるスコット・カーペンター(Scott Carpenter)がいる(ロレックス サブマリーナーも数本ある)。
さらに2度のSEALABミッションが実施される。2回目はカリフォルニア州ラホヤ沖の水深205フィート(約62m)で行われた。SEALAB IIには温水シャワーと冷蔵設備があり、マーキュリー宇宙飛行士から水中飛行士に転身した元宇宙飛行士のスコット・カーペンターは、30日間水中に潜り続けるという記録的な数字をたたき出した。この2回目のミッションの成功を受けて、1969年2月に進水したSEALAB IIIは最も大規模なミッションとなり、水深610フィート(約185m)で数々の実験が実行されるはずだった。しかし、初日に居住スペースで水漏れが発生したため、ダイバーが問題解決のために派遣された。そのうちのひとり、水中飛行士であるベリー・キャノン(Berry Cannon)は、呼吸ガスから二酸化炭素を除去するための重要な成分を欠いたリブリーザー(※編注;閉鎖式または半閉鎖式で呼吸を循環させる装置)により、急性低酸素症で死亡した。これには妨害工作の噂が飛び交い、わずか数カ月後に月面着陸が成功したことと、国民(と政府)の一般的な海底居住への関心の低さから、SEALAB計画は中止された。
腕時計、特にダイバーズウォッチに興味がある人にとって、SEALABは間違いなく史上最も目的に特化した時計である、ロレックス シードゥエラーの開発に関わったことで伝説となっている。SEALABの3つのミッションすべてに参加した唯一の水中飛行士であるロバート・A・バース(Robert A. Barth)海軍兵曹長は、ある展示会でロレックスの担当者に、ダイバーの長い減圧サイクル中にサブマリーナーの風防が吹き飛ぶという事実について訴えたことは有名である。その答えはもちろん、時計の内部にたまったヘリウムを排出できるヘリウムガスエスケープバルブだった。しかし、シードゥエラーはSEALAB IIIのミッションまで開発されなかったため、最初の2回のミッションでは、ほとんどのダイバーがサブマリーナーを着用していた。
SEALABでの経験がシードゥエラー開発のきっかけとなった、ロバート・A・バース海軍兵曹長。
イギリス海軍とは異なり、米海軍はダイバーに時計を支給しておらず、ダイバーが着用する時計の製造仕様も定めなかった。しかし彼らはダイバーズウォッチを含むSEALABに使用される、すべての装備品カタログとマークを作成した。ボブ・バース(Bob Barth)によると、2012年に私が彼に行ったインタビューでは、ほとんどのダイバーがロレックスを選んだという。理由は“ほかのものより少し頑丈そうだったから”だそうだ。したがって、1959年の製造日を示すシリアルナンバーを持つこのRef.5512は、初期のSEALABミッションのいずれかの水中飛行士、サポートダイバー、または水上クルーの所有物であった可能性が十分にある。裏蓋にある“SEALAB-13”のマークは、この時計が実際にマン・イン・ザ・シープログラムでボ使用されたことを示しているかもしれないが、出品者はこれを裏付ける証拠も、また否定する証拠も提示していない。
搭載されるムーブメントはオリジナルではなく、ロレックスのCal.1560を交換したものである。しかし、コレクターがオリジナリティを重視する一方で、現役ダイバーが最優先したのはトップレベルの装備、つまり最高級の機能を備えたツールウォッチである。そのためプロが使用していた時計には、ムーブメントが交換されていたり、文字盤の夜光の付け替え、その他の改良が施されていることがよくある。
繰り返しになるが、HODINKEEはこれがSEALABのミッションで使ったロレックスであるという確証がないし、eBayセラーとの関係もない。購入時に特性や価値を把握しなくてはならない。しかし、SEALABの物語を新たな読者に説明できるきっかけとなり、もし仮に、この古いサブが本当にダイビングと探検の歴史の一部なのかもしれないというかすかな希望を刺激するいい口実になった。